実家から電話があって、
「今日、留守だったじゃない。」と言われました。
「うん、幼稚園のバザーを手伝ってたからね。」
「えっ??幼稚園?」
驚くのも無理ありません。
息子が大学の学園祭だっていう日に、母親はその子達の卒園した幼稚園のバザーを
まだ手伝っているんです。
まったく不思議な幼稚園です。
バザーがすっかりが終わって
”みつばち文庫(絵本の部屋)”で売り上げを計算したり、
壁いっぱいの本棚からなつかしい絵本を取り出して思い出話をしていると、
「部活終わったから、あたしも今から幼稚園に行く!」って
娘からメールがありました。
ほんとに不思議な幼稚園です。
なつかしい顔にたくさん会いました。
卒園児も、その親たちも、
みんな、『心のふるさとで1年に1度、会いましょう』と
約束したかのように集まって来るんですね。
まったく、ほんとに、すてきな幼稚園です。
幼児期がこどもにとって、どんなに大事なものか
ここへ来るとわかります。
私の幼稚園時代は、まったく逆でした。
幼稚園の思い出がほとんどないのです。
あるのは、保育中ではない時間・・・・つまり、
幼稚園が終わってバスを待っている間、砂場で遊んでいたことと、
同じクラスの子が、おべんとうに納豆を入れて来たときのこと、
運動会の”どじょうつかみ”競技でビリになったこと・・・・くらいですかね。
その理由は、写真を見るとわかります。
「お勉強」をさせる幼稚園だったんです。
写真に写った教室には黒板があり、字が描いてありました。
でも、しかたないんです。
ここしか、近所に幼稚園はなかったんですから。(近所と言ってもバス通園だけど)
はやく家に帰りたかったっけなあ。
家に帰って近所の子や妹と遊んだり、
寝る前に父に絵本を読んでもらったり、
叔母にお風呂に入れてもらったり、・・・・
そんなことの方が幼児期の思い出として強く残っているんです。
こどもは、こどもらしく、
3才児は3才のうちに3才ならではのことを存分に、
5才児は5才のうちに5才ならではのことを充分に。
それ以上のことは必要ありませんよね。
ゆっくり大きくなりなさい、そう大人は言ってあげたいものです。